【意味】
知識・技能だけでなく、状況に応じてそれを適切に活用できる心的資質や行動特性を含めた総合的な能力。
心理学や教育学では、学習者や職務遂行者が「何を知っているか」だけでなく「どのように行動できるか・対処できるか」を示す概念として用いられる。個人の潜在能力や状況対応力まで含む。
【読み】
こんぴたんす コンピタンス competence。
【韻】
おんいあんう onianu
【行動】
理解する 応用する 判断する 適応する 遂行する 学び取る 解決する 成長する。
【連想】
能力 資質 技能 スキル 適性 心的資源 潜在能力 達成動機 自己効力感 メタ認知 問題解決力 社会的能力 コミュニケーション能力 人間関係能力 学習到達度 教育成果 自己調整学習 実践知 態度 情意面。
【エピソード】
・教育心理学では、テストの点数だけでなく学習者のコンピタンス(総合的な適応力)を重視する。
・子どもの社会的コンピタンスは、学力だけでなく他者との協力や対人スキルを含む。
・教師の専門的コンピタンスは、授業技術に加えて生徒理解や学級経営力にも表れる。
・心理学的研究で「自己効力感」や「動機づけ」はコンピタンスの重要要素とされる。
【まったく別の連想】
- コンピテンシー(competency:観察可能な行動特性や評価指標)との対比で、コンピタンスはより潜在的・包括的な概念。
- 教育評価における「学力」よりも広い枠組みで、知識・技能・態度を統合した「キー・コンピタンス(key competence)」の国際的議論。
- Piagetの発達理論における「コンピタンス」と「パフォーマンス」の区別(潜在能力 vs 実際行動)。