コント『個人タクシー』 by イーストバレー
登場人物:運転手 かどや
客 あずま
場所設定:タクシー
客「はい、タクシー」
運転手「ご乗車ありがとうございます。」
客「新宿まで。」
運転手「新宿ですね」
客「はい。あれ? 何この釣り革?」
運転手「お客さんね、釣り革はこちら側におりくださいね。」
客「揺れるの?」
運転手「はい。うん。じゃ、参ります。」
客「はい。」
運転手「次は、西日暮…秋葉原」
客「山手線かい、俺行きたいのは新宿。新宿ね。」
運転手「あ、新宿ですか。いや、あの、あのね、お客さん、蒲田から乗ったでしょ。次は西日暮か。あのね、これ、新宿に行きたいんだったらね、ちょっと時間かかります。」
客「うん。なんだ、これ止まった? うわ、山手線か。」
運転手「いや、もしあれだったらね、東京駅まで行って、東京から快速で行きます。」
客「いやいやいや、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って。俺新宿行きたいの? これ個人タクシーでしょ? 行けばいいじゃん。新宿まで。新宿行ってよ。新宿。」
運転手「新宿ですか? じゃあいいですよ。じゃあ今日だけですよ。うん、今日だけですよ。ま、しょうがねえな。」
運転手「そしたらね、お客さんね、あの、こっちて言ってもらえ、私ね、ちょっとハンドル…え、あの、内回りはね、ホームはこっちなんです。」
客「はい、はい。じゃあもう新宿行くんだね。行くんだね。しょうがねえな、もう。はい、じゃあちょっと急いでんだよ。早くして。」
運転手「はい。はい。あ、こっちまで。はい、はい。入りますよ。はい。はい。え、次はあ、駒込」
客「…山手線かい。お前なんで一日止まんの? 新宿行けばいいじゃん。」
運転手「お客さん、蒲田から乗ったでしょね。つぎ駒込ですから。」
客「山手線かい」
運転手「本当に。あの、お客さんに分かってない。新宿に行きたいんだったらね、駒込ね。えっと、池袋、目黒って言った」
客「あの、もう、もういい。もういい。ここで下ろしてよ。」
運転手「あ、そうですか。ここでいいんですか?」
客「もういいよ。俺は電車で行くよ。」
運転手「山手線かい」
(終わり)
