2022年3月12日から13日にかけて開催された「第19回かながわ演劇博覧会」が無事に終了しました。来年に予定されている(?)第20回は節目ですので、参加団体や来場者が更に増えることを願い、劇団コピュラが体験した振り返りとともに、共通するであろう事項を、ハウツーとしてまとめています。
目次
大きな流れ
- 参加申込・・・申し込み書類の提出
- 定期打ち合わせ・・・チラシ用の原稿や、舞台設営に関する書類提出
- 設営とゲネ・・・舞台の設営と、本番舞台でのリハーサル
- 上演・・・自団体の上演のみならず、受付や他団体の観劇も
参加申込
募集開始は9月以降
9月から10月にかけて募集開始。
11月中旬が締め切り。
なので、来年2023年の演博は、2022年9月あたりからボチボチ募集が開始されると思われます。
募集は神奈川県演劇連盟のサイト内にあるページで公開されます。
http://kenenren.org/event/engeki_hakurankai.html
今回は締め切り以降でも参加枠に余裕があり、実行委員会の方から過去の参加団体にリマインドメールをいただき、12月中旬の締め切りでした。
参加要項を確認する
その年度の事情やコロナの影響で条件は変わることもありますが、ここ数年諸条件に変更はないようです。
応募資格
神奈川県内に活動拠点を置いて活動、または旗揚げを予定している劇団等
参加にあたって
- 参加団体数が枠をオーバーした場合は選考にて決定
- 各団体の本番日時は話し合いで決定(希望重複の場合は抽選)
- 各団体とも1日2回公演、11:00~20:00 からの枠
- 各団体の持ち時間は60分です(舞台転換の時間を含む)。
参加費用
30,000円(それ以外の会場使用料、付帯設備費などはかからない)
引用:第19回かながわ演劇博覧会 募集チラシより
申込書類はある程度記入が必要
上記の参加要項を理解、承諾できれば、申込をしましょう。
必須項目例
1.劇団名もしくは個人名|例)劇団コピュラ
2.住所|例)神奈川県横浜市〜
3.代表者氏名|例)こんのかつゆき
4.連絡担当者名|例)こんのかつゆき
5.連絡先住所|例)神奈川県横浜市〜
6.連絡先電話番号(携帯可)|例)000-0000-0000
7.連絡先メールアドレス|例)mailaddress@mailaddress.com
8.劇団ホームページURL|例)https://gekidancopula.com/
9.公演希望日 第一希望| 3月13日 第二希望|3月12日
略
13.貴劇団の紹介|
劇団コピュラは、こんのかつゆきが創作を道楽するプロジェクトです。演劇、映像、イベント企画、プログラムもちょっと。2016年10月に横浜で結成。注釈:第19回かながわ演劇博覧会 申込用紙項目に記入例を記載
参加作品や出演者、スタッフが未定でも申し込みは可能でした。とりあえず申し込んで、あとで決めていくこともできます。
公開希望日は毎回3日間が予定され、今回は2022年3月11日(金)、12日(土)、13日(日)だったことから、土日を希望しました。平日を避けたい社会人の性(さが)。
申し込み後は実行委員会からの連絡を待つ
よほどのことがなければ、申し込み後に参加受理されます。
各団体が土日に集中して、金曜上演枠が空いてしまったなどで抽選をする可能性もあります。
今回の参加団体は7団体でしたので、金曜日なしの土日開催となりました。
定期打ち合わせ
演劇博覧会では参加団体全体の定期打ち合わせが計3回あります。
対面可能ならば神奈川県立青少年センターに集まり、そのタイミングで会場下見や参加費用の徴収が行われます。
今回はZoomを活用しオンラインミーティングを2回、会場下見と参加費用徴収で対面1回。
コロナがなければ、その後ちょっとした懇親会をして、他団体のみなさんと交流を深めたりできるのですが、また、そんな日が来るといいですねぇ。
12月の初回ミーティングは、公演日とパンフレット原稿
今回は2021/12/20にオンラインで行いました。
議題はこちら。
- 実行委員・スタッフ紹介
- 各劇団・団体の自己紹介
- 公演日の決定
- パンフレット原稿の依頼
・劇団名・タイトル
・縦3:横4の画像データ
・作・演出・出演者など
・劇団紹介 100文字以内
・作品紹介 100文字以内- 今後の大まかな日程確認
公演日と上演順もこの日に決めます。希望が被った場合は、ジャンケンで決めていたこともありますが、今回はストレートに全員希望一致で決着。
今回のパンフレット原稿の締め切りは12/31でした。
パンフレット原稿の注意点:
- 画像は印刷すると小さい
全団体分の情報が掲載されるので、細かな文字よりも目を引くビジュアルが良さそうです。人の写真なら、全身よりもバストアップくらいのサイズ。団体ロゴもいいですね。 - 印刷物として広く配布されるもの
ネットでカバーできないお客様にも届きますし、資料として保管されます。できるだけいい感じの情報を用意するといいでしょう。 - 文字数制限は、指定文字数の組み合わせで回避
出演者を全員記載するスペースがない場合があります。その場合、劇団紹介と作品紹介を組み合わせた文字数と考え、構成するなどの工夫が要ります。
1月の2回目ミーティングは、舞台資料配布とリハ日決定
今回は2022/1/27にオンラインで行いました。
舞台監督さん、照明スタッフさんより、2022年の舞台図、2021年の照明基本図とフェーダー表が配布されます。照明は前回を踏襲し、そこから希望に合わせて変更を加えていきます。
リハ日は、ミーティングの前に希望を募り、すり合わせなしで確定できたため、今回は確認なし。
パンフレットデザインが完成、印刷も終えたので、各団体が必要枚数をお伝えします。だいたい100〜500部。時期も迫っていることから、控えめだったかもしれません。レターパックで郵送されるほか、資料室に取りに来ることも可能でした。
2022/1/14に演劇博覧会の予約フォームが開通
かながわ演劇博覧会は「入場無料!出入り自由!!」と銘打っていますが、コロナの影響により予約制を適応しています。前回第18回の予約は各団体がそれぞれで担当していましたが、今回は合同公演実行委員のG/9-Projectさんが全体予約フォームを作成してくださいました。
こういった横のつながりでフォローしていただけるのが、県演連の良さですね。
2月の3回目ミーティング
今回は2022/2/12に対面で行いました。
ちょうどこの日、スタジオHIKARIで舞台が仮組みされており、本番に似た状態での下見が可能だったためです。
- 参加費徴収
- 会場下見
- 提出物:台本、大道具(持ち込む物、会場で借りたい物、舞台上の配置)、照明図
設営とゲネ
3月 上演月
上演の前には必ず、「小屋入り」「仕込み」があります。
「小屋入り」とは、劇場に入って上演本番の準備をする最初の日です。劇場入りともいいます。
「仕込み」とは、舞台を物理的に作ることです。スタジオHIKARIでは、いわゆるステージや客席が固定されているわけではないスタジオなので、劇場としての形を作ることから始めなければなりません。その作業を行います。ちょっとした大工さんの仕事に近いです。
この小屋入りと仕込みを本番週に行います。演劇博覧会は、複数の団体が参加しますので、参加できるそれぞれのメンバーが集まって、舞台監督の指示のもと、平台や黒幕、照明の吊りをお手伝いします。事前に危険事項、禁止事項が説明されますので、しっかり聞いてください。
3月 場当たり・ゲネ
場当たりとは、各シーンの場を当たることです。場を当たるとは、各シーンの役者の出はけや、照明や音響のきっかけ、意図通りの演出効果を出すための裏方の作業です。
ゲネとは、最終確認のため、音響、照明、舞台、衣装など全てセッティングして実施する本番同様のリハーサルです。ゲネラル・プルーベ「General probe」の略で、ゲネプロと呼ばれるのですがさらに略されてゲネと呼びます。
演劇博覧会では、各団体ごとに場当たり・ゲネを行いますので、自団体の持ち時間がとても少なく、2時間程度しか用意されません。なので、ゲネというより場当たりで終わってしまう可能性が高いです。効率的に段取りをし、1時間場当たり、できれば1時間でゲネができるようになるのが理想です。
3月 いよいよ上演!
ここまで準備段取りができましたら、いよいよ上演です。少なくない時間を費やしてきました。せっかくみんなの努力の結晶を作品に昇華しましたので、できるだけお客さんを呼び、響き合えるようになれば最高です。参加が決まったら、参加団体みんなで、かながわ演劇博覧会を盛り上げていきましょう!