誰かの願いが叶うころ

誰かの願いが叶うころ

2012-07-08
アイデア

宇多田ヒカルの曲に表題作がある。

誰かの願いが叶うころ あの子が泣いているよ

時として、願いは他の誰かを不幸にしている事がある。

先日、小雨降る狭い商店街を目的地へ向けて歩いていた。

すると後ろから車がやって来た。先にいかせようと隅に寄り、静かに車が抜けていくのを見届けてまた歩き出した。その瞬間、勢い良くデリバリーバイクが脇を通り過ぎた。

ビシャッ!

一瞬何が起こったのかわからなかった。数秒してズボンの濡れた感触に気付いた。必殺技的に言うとウォタースプラッシュ。水はねだ。

とっさにそのデリバリーバイクを見ると某宅配寿司チェーンだった。

寿司は鮮度が大事だろう。

その寿司を楽しみに待っているお客さんがいるだろう。

そのお客さんの笑顔のためにデリバリーバイクは急いでいたのだろう。

そう、誰かの願いを叶えるために。たまたまその願いの輪の中に私はいなかった。

誰かの願いが叶うころ あの子が泣いているよ

その夜は、タイ料理を食べて辛さに泣いた。