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創作マニアとしては、売れっ子新海さんのツールが知りたい
新海誠が次回作をほのめかしたツイートで、執筆の画面が一緒にツイートされた。
この2ヶ月ほど新作映画の脚本を書き続けているんですが、いまなにを考えれば良いのか、なにを語ればよいのか、数年後に僕たちはなにを観たいのか、日々わからなくなります。それでもとにかく書くのですけれど。 pic.twitter.com/NgIuxC74qc
— 新海誠 (@shinkaimakoto) March 31, 2020
ツイッターからの埋め込みが見られない時はこちら。
キャプチャ画面はこちら。
なんか使いやすそうな、いい感じの画面が見えています。
気になるなぁ、と思っていたら、ちょうど質問された方がいらして、新海さんの答えは
It's Scrivener. I like it!
— 新海誠 (@shinkaimakoto) April 1, 2020
ツイッターからの埋め込みが見られない時はこちら。
「Scrivener」というソフトを使っているらしい・・・!
Scrivenerってなに?
英国のコーンウォールにある、ソフトウェア会社Literature&Latteの製品で、その機能は「書き始めるだけでなく書き続けるために必要なすべて」を提供しています。読み方は「スクリブナー」。英語圏のソフトなので、形式は英語に寄っていますが、日本語を扱うことも可能、現にメニューは日本語化しています。縦書きにも対応。
Scrivenerの意味、直訳は「書士」「代書人」です。クライアントの代わりに書いてくる人ですね。作家を助けるって意味合いでしょう。「書き手」を意味するScribeが語源にあるので、大きく分類して「文を書く人」と捉えていいかも。
対応するOS
- Mac OSmacOS 10.12以降
- WindowsWindows 7 SP1 以降.NET Framework 4.6.2以降
- iOSiOS 9以降
の3つに対応しています。
特徴は「文章ファイルを柔軟に組み合わせること」
一から文章を書き始めて書き上げることができるならば、このツールは必要ないかもしれません。しかし、長期のプロジェクトになる場合は、たくさんの資料やアイデアをどこかに保管して、参照できるようにしたいものです。そういった時に使うツールが「Scrivener」です。
- タイプライター 書く機能
- リングバインダー 整理する機能
- スクラップブック 収集する機能
この3つのメタファーが1つのツールに収まっています。
たとえば、
- アウトラインプロセッサー、箇条書きでアイデアや構想を練る。
- その合間に、プロジェクトに必要な写真、画像、音声、リンクを収集する。
- メモをフォルダに入れておく。
- そのメモを別アプリで参照しながら、テキストエディタで文章を書き始める。
こういった流れが「Scrivener」1つのツールに収まっていることが特徴です。
タイプライター
Wordやテキストエディタと変わらない必要十分な文字入力機能を備えています。
スタイルのテンプレート設定を変えることもできるので、お気に入りの形式をいつでも読み出すことができます。
複数のレイアウトが可能。これによって、リサーチ資料を参照しながら原稿を書くこともできるし、第3章を見ながら、第1章の書き出しを再検討することもできます。
アウトラインプロセッサー
概要や構成を検討するのに役立つ、アウトライン機能。アイデアの羅列を試して、最良の構成を検討するのにも役立つ。
リングバインダー
1章と2章と3章の順番を入れ替えたい。
写真や画像、音声などの資料や、場所の記録をひとつにまとめておきたい。
アイデアをインデックスカードのように保管しておきたい。
リングバインダーにプロジェクトに必要な書類をまとめて綴じておくように、原稿も資料も同時にあらゆるデータをツールの中に取り込み、管理することができます。これが「Scrivener」の根本設計です。
コルクボード
ユニークなのは、アイデアや原稿をコルクボードに貼るようなイメージで、網羅的に俯瞰することができる点です。
インデックスカードを並べて、アイデアの組み合わせや並べかえの実験を素早く試すことができます。
スクラップブック
プロジェクトに必要な資料をリサーチフォルダに格納する。そういったことが、1つのツールで賄える。タグやラベル付けで、グループをまとめておける。読み出す。デジタルツールの検索性の高さを生かしたスクラップブックが完成します。
どこで買えるの?
本家サイトと、AppleのApp store(Mac OS)、App store(iOS)で購入ができます。
iOSには体験版がないですが、MacOSとWindowsは、体験版が用意されているので、使い勝手を試してみるのがいいかも。
まとめ
新海さんがお気に入りだというのもわかります。
アイデアをまとめて一覧できる。プロットを書き出して並べ替える。資料を集めて、参照しやすくする。文章におけるプロジェクトの管理ツールとしても優秀な機能をもっているので、書くことと共に、完成への道筋を描くのにも最適ですね。
参考
https://www.literatureandlatte.com/
https://www.literatureandlatte.com/about-us
https://dictionary.goo.ne.jp/word/en/scrivener/#ej-74700
https://dictionary.goo.ne.jp/word/en/scribe/#PEJ0705200#NN01000小説、論文界隈で人気!?
使い方については、こちらの日本語サイトでも解説されておりますので、どうぞ。
https://textfield.net/how-to-write/scrivener
https://textfield.net/how-to-write-summary
https://www.kyougokumakoto.com/2018/06/scrivener.html
https://novella.works/how-to-scrivener
https://novella.works/scrivener-option
https://mac-ra.com/mac-writing-scrivener/
https://rashita.net/blog/?p=29145ScrivenerとUlyssesの違い
https://cyblog.jp/24272