「LOOPER」2013.8鑑賞 (ネタバレ含む)

「LOOPER」2013.8鑑賞 (ネタバレ含む)

2013-08-19
映像感想

タイムトラベル。殺し屋。自分殺し。ジョゼフ・ゴードン=レヴィット。ブルース・ウイリス。

未来から送られてくる人間を処刑する殺し屋。ある日送られて来た人間が未来の自分だったら…。一行で面白さが説明できる映画は良い映画。ターテミネーターやバック・トゥ・ザ・フューチャーのようで、全然違う、意欲的で良く出来た話。

ジョゼフ・ゴードン=レヴィットが演じる殺し屋ジョーの目的セットアップのために、友人が残酷な拷問のされ方をするんだけど、その残酷さは友人の未来の姿で表現されているところが上手い。割と血が良く出てくるのに、グロテスクになりすぎない描写が逆に怖かったりする。

思わせぶりな話で進んで結局謎を解明しないまま終わらせるような娯楽としては最低な映画が多い中、この映画はしっかりと何が謎かを示して、答えを見せてくれるので満足。

ちょっと気になったのは、現代(といっても2044年)の組織の大将エイブが未来から来た設定になっているんだけど、誰の未来なのかはわからずじまい。最後まで邪魔してきたキッド・ブルーじゃないのかなぁと期待してたんだけど、そうじゃなさそう。

SF、とくにタイムトレベルだと、パラドックスや矛盾が気になる人も多いだろうけど、劇中でブルースが「タイムトラベルの話はしたくない」と拒否。タイムトラベルはこの映画では設定装置であって、脚本家が掲げたテーマはそこではないと強引に観客を突き放す。僕はわりと受け入れたけど、コアなSFファンはこれだけで怒るかもしれないな。

文章にするとわかりにくくになるんだけど、主人公の敵は未来の自分。主人公は未来の自分を逃がしてしまったことで、組織に追われるようになる。そのため、未来の自分を始末することで、助かろうとしている。

そして、未来の自分にも目的がある。未来のボスを殺そうとしている。なぜなら、未来のボスそのものを消してしまうことで、未来の自分は救われると考えているからだ。ボスは現代ではまだ子供だ。

こういう設定を作っておきながらタイムトラベルについては情報控えめにしているわけで、主人公対未来の主人公のチェイスを楽しむのか、タイムトラベルを期待していたのかで、映画の評価がわかれるところ。

俺の場合、タイムトラベルしてきて、過去を変えれば、未来が変わるくらいの単純さで十分面白いので、この映画の設定についてつっこむ気はまったくないから、良く出来ていると評価。

アキラ的な超能力アクションも見られて良かった。ちゃんとはじめに伏線貼ってあったね。最初は特に話に絡むわけでもない能力だと思ってたけど、実は未来のボスがその力を裏社会を支配してきたんだってことがわかる。

手を入れるとしたら、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットと、ブルース・ウイリス、どちらかの俳優をどちらかに似ている人にチェンジする。二役でもいい。ジョゼフ・ゴードン=レヴィットってはじめわからなかった。「あれ?もしかして?」くらい。ブルースに似せるようにメイクした結果なんだけど、ジョゼフでもブルースでもない別の人くらいの認識だったなぁ。逃亡する途中で整形手術した設定にしても良かったのか、あ、でも、未来から来た時にそれが自分であること認識しなければいけないからだろうからその案は却下だ。

あと、ジョーがラストに予見した「未来のボスがボスになった経緯」もほんとかどうかはわからないので、ジョーに予知能力があったとしておけば納得しやすい。予知能力があれば、処刑される人間がどうなるのかわかるので、映像的にミスリードを起こしやすくなって、どんでん返しの面白さ味わえると思う。タイムトラベルと予知能力の組み合わせは大味すぎるかもしれないが。