観劇感想 MMTパントマイム「色即是空」第19回かながわ演劇博覧会 2022年3月12日13時

観劇感想 MMTパントマイム「色即是空」第19回かながわ演劇博覧会 2022年3月12日13時

基本情報(チラシより)

MMTパントマイムとは

鎌倉市を拠点としたパントマイムの劇団です。毎年定期的に公演やスタジオ公演を行なっています。色即是空はフランス、イギリス公演で行った演目です。
Twitter:https://twitter.com/MMTpantomime

出演者

やまさわたけみつ
金井正晴、木祐二、みさ、秋山敏佑樹、川村裕子、木下有、袴田幸美

作品紹介

パントマイムと殺陣の融合。

ネタバレ含む感想

パントマイムと殺陣の融合が新鮮

マイムだけで物語を伝えるスタイルに毎回、心動かされています。2022年は殺陣も取り組んでいることも知り、新鮮でした。フランス、イギリスで公演をしたとのことなので、和のテイストを盛り込んで海外の人たちの異文化への好奇心を掻き立てる趣きでした。

わたしが解釈した物語

舞台が暗くなると、音楽が流れ和服を着た一同が舞い踊ります。このオープニングを経て、物語は、仕事に疲れた男性が、カップラーメンを食べながらネットで誰かと会話をしている現代からはじまります。すると、和服の女性の手招きから次第に時空が歪んで引き込まれ、武士がまだいた時代へとタイムスリップ。そこではおりが催されている。輩の武士が女子を手籠にしようとするところに、正義の剣士が助けに入り輩をやっつけるものの、執念深い輩たちは、女性と剣士を探し、追い込んでいきます。

傷を受けた剣士と女性が心を通わせるロマンティックな甘いシーンは長くなく、火が突如として舞台を埋め尽くし、火を模した女性の演舞で、激しい炎の表現が組み込まれます。そして、二人は離れ離れに。しかし、女性は剣士との繋がりを見つけます。赤いハンカチーフをたどり、どうにかして剣士、それはあの疲れた会社員だったのでは?会社員は剣士の生まれ変わりで、剣士と女性は、運命の糸ならぬ、運命の赤いチーフで再び出会うことができたのだ・・・!

と思いきや、会社員、いきなりそのつながりをバツんと切ってしまいました。そして、現実に戻る会社員。なんとなくスッキリした様子。過去の因縁を立ち切ったからなのかしら・・・?

いままで拝見してきた心温まる物語とは少し違っていて、意外な結末です。

セリフのない、マイムと殺陣と演技だけでも伝わる物語

さまざまなマイムで私たちが知っていることを描写し物語を伝えながら、さらに高い文脈を非言語の表現で想像を促していく芸術性。高いマイム技術あっての賜物。機会があれば、是非、ご覧いただきたい団体さんです。

次の舞台

毎年定期的に公演やスタジオ公演をやっていらっしゃるので、MMTパントマイムさんのサイトやTwitterをチェックください。

Twitter:https://twitter.com/MMTpantomime
サイト:https://www.mmtpantomime.com/